Myopia Treatment近視進行抑制治療

近視進行抑制治療について

「学校の視力検査で引っかかってしまった」
「親が強度近視だから子供の視力が心配」
「ゲームやスマホばかりしているから目が悪くなるのではないか?」
お子さんの視力については心配がたえませんよね。
近視の問題は視力の低下の問題だけではありません。強度近視になってしまうと
視力を大きく損なう病気になるリスクが上がってしまうのです。(網膜剥離や黄斑部出血、網脈絡膜萎縮など)

近視の原因は遺伝的な要因と環境要因があります。
遺伝的な要因は持って生まれた体質なので仕方ありませんが、近視が進みやすい生活環境は変えていくことができます。
また近年では研究が進み、近視の進行を抑制する様々な治療法が開発されてきています。
当院でも近視進行抑制治療として生活習慣の改善だけでなく、点眼薬やサプリ、特殊コンタクトレンズの処方などを行っています。

以下に当院で行っている近視進行抑制治療のいくつかを紹介します。

低濃度アトロピン治療

低濃度アトロピンという目薬を点眼する治療法です。
眼軸を伸長させるムスカリン受容体という部位に作用し眼軸の伸びを抑え、近視の進行を抑制すると考えられています。
点眼薬を1日1回使用する事で近視の進行を約50%抑制する事が出来ると言われており、日本ではまだ認可がおりていませんが
世界的には広く行われている治療です。
副作用として稀にまぶしさや近くが見えにくいといった症状が出ることがありますが、点眼を中止すれば治ります。
当院でも近視抑制治療としてまずはこの目薬をお勧めしています。

オルソケラトロジー

特殊形状のハードコンタクトレンズを就寝時に装用し、起床後に外す治療法です。
寝ている間にコンタクトレンズの作用で角膜が変形するため、日中は裸眼でよく見えるようになります。
本来は日中裸眼で見えるようにするレンズとして開発されたのですが、このレンズを使うと近視の進行が約30%抑制されることが分かってきました。
適応範囲があること、硬いコンタクトレンズのため装用に慣れが必要であることから、事前に適応検査の上、お試し装用を行っています。
詳しくはこちらのページをご覧ください。

多焦点ソフトコンタクトレンズ

元々は老眼用に作成された遠近両用コンタクトレンズです。
これを装用すると網膜周辺部のピントのズレを軽減することができ、近視の進行を約30%抑制するといわれています。
すでに近視が強くてオルソケラトロジーの適応にならない方や、オルソケラトロジーが痛くて使えない方も使用できます。

累進屈折レンズ眼鏡(ZEISS社製マイオキッズレンズ)

子供の近視進行抑制に効果があるとされる眼鏡です。
いわゆる遠近両用メガネと似た原理なのですが、子供の目に合うようなレンズデザインが施されています。
眼軸長の伸びを抑える効果が期待でき、近視の進行を抑制するといわれています。

クロセチン内服(ロートクリアビジョン)

クロセチンはサフランなどに含まれる天然色素の1種です。
近視進行抑制遺伝子ERG1を増加させ20%程度近視進行を抑制すると言われています。
「ロートクリアビジョン」はお子様にも服用しやすい形状でお薦めです。