Explanation眼の病気の解説

視神経乳頭陥凹拡大
(ししんけいにゅうとうかんおうかくだい)

視神経乳頭陥凹拡大という言葉があります。健康診断などで使われることがありますが、あまりなじみのない言葉です。いったいどういう意味なのでしょうか。
「視神経乳頭陥凹拡大」とは、「緑内障の疑い」ということです。
眼球の内部に「視神経乳頭」という場所があります。ここは誰でも少し凹んでいて、「視神経乳頭陥凹」と呼ばれています。しかし、緑内障になってしまうと、この凹みが大きくなります。したがって、凹みが大きい場合、緑内障の可能性がある、と判断され、健康診断などで指摘されることになります。

おが・おおぐし眼科【視神経乳頭陥凹拡大】

緑内障かどうかは、眼圧検査、眼底検査、視野検査等を行い、眼科で診断します。
左は正常な視神経乳頭です。陥凹は中央の明るく写る部分です。
右は緑内障の視神経乳頭。明るく写る部分が広く、陥凹が拡大しています。

おが・おおぐし眼科【視神経乳頭陥凹拡大】おが・おおぐし眼科【視神経乳頭陥凹拡大】

症状

視野の中心が丸く暗くみえる、視力低下、ものがゆがんでみえる(変視症)、小さくみえる(小視症)などの症状が自覚されます。

治療

網膜のむくみは3~6か月で自然にひくことが多く、自然治癒も期待できます。したがって、まずは内服薬などの薬物療法で経過を観察するのが一般的です。また、心身の安静に心がけ、過労をさけることが必要です。
しかし、ときには半年以上長引く場合もあります。網膜がむくんだ状態が続くと、しだいに網膜は弱っていき、治っても視力が低下したり、ものがゆがんでみえたりします。また、再発をくり返すことも多く、いつまでも完治しない場合には、レーザー治療(網膜光凝固術)が行なわれます。
この病気は、再発しやすい病気です。再発の予防に絶対的な方法はありませんが、一度この病気にかかった人は、過労やストレスをさけることが大切です。